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たまに目にする“角シボ“・”型押し”ってなんのこと?

2021.01.06


シボとは革の表面についた不規則な皺模様のこと。その中でも角シボはチェック柄のように見えるものを指します。
型押しとは革表面に熱した金属板を押し付けて立体的な模様をつけることを言います。
シボは型押し加工によって作られるものもあれば、天然のものもあります。

“角シボ”も“型押し”もあまり聞きなれない言葉ですが、実はバッグや革小物製品を作る過程において密接な関りがあるのです。

 

シボ

シボとは、漢字で「皺」と書き、革表面にちりめん状に細かく寄った不規則な皺模様のことを指します。
革の表面にシボ(皺)を付ける方法はいくつかあります。

一つ目は最も多い方法である「空打ち」で、回転するドラムの中に鞣した革(毛皮の毛を取り、脂肪を除いて、柔らかくした状態の革)だけを入れてかき回すことによって自然な皺模様をつけるもの。

二つ目は「シュリンク(収縮)=型押し」で、鞣し加工の過程で特殊な薬品や熱を加えて、革の表面をギュッと縮ませて細やかな皺模様を付けるもの。一見似ている両者のシボ加工ですが、空打ちの方が繊維がほぐれているため柔らかく、シボの付き方も大小様々になります。一方、シュリンクの方は革の表面が収縮しているため、シボの目も詰まった印象となります。

三つ目は「揉み革」で、革を手や機械を使用して揉み、シボを出していくもの。揉み方によって更に三種類に分けられ、水平にたくさんのシボを入れたものを「水シボ革」、上下・左右など二方向に揉んでチェック柄のようになったものを「角シボ革」や「角揉み革」、様々な方向から揉んでランダムな模様を入れたものを「八方揉み革」といいます。

 

型押し

型押しとは、加熱した金属の型版を用いて、革に高温プレスを施し、表面に立体的な凹凸を施したものをいいます。
型押しの模様ではクロコダイルやヘビなどエキゾチックレザー風のものが有名ですが、なかには天然のものと遜色のない風合いを持つものもあります。
型押しを施している製品の代表はバッグや靴などですが、中にはこんな意外なものあります。それは、小中学生の頃に誰もが触れたことのある「バスケットボール」です!あの表面の小さいツブツブは牛革に型押し加工して作られているのです。(主に試合で使われるような公式ボールで、屋外などで使われるゴム製のものは除きます。)

 

革に型押しする理由

革に加工しない天然の素材感がお好みという方もいらっしゃるかもしれませんが、実は型押しを施すことによって得られるメリットがたくさんあります。

一つ目は、使用による傷が目立ちにくくなること。細やかなシボを型押しすることによって、使用していくにつれてどうしてもついてしまう傷が目立ちにくくなります。傷を防ぐには至りませんが、目立ちにくくなることで扱いやすくなりますよね!

二つ目は、状態の良くない原皮を使えること。革はもともと生きていた動物の革を使用するため、人間と同じく傷やかさぶた、虫刺されのあとなど個性があります。また、無加工の天然シボだけでは、扱う部位によって目の細かさに違いが生じ、採用できる革の面積に限りがありました。ですが、その革に型押し加工を施すことによって、魅力的な均一な風合いを与えることができ、無駄をなくすことをも可能にしたのです。

 

環境にも配慮出来て、避けられない傷によるダメージを軽減できる型押し加工のバッグ、とってもいいですよね!!!
この記事で今後のバッグ・革小物選びがより豊かなものになれば幸いです。目々澤鞄でも様々な型押し加工を施したバッグや財布を取り扱っております!是非チェックしてみてくださいね!

 

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