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風合いを変える「染料」と「顔料」

2016.02.14


染料の発達

現在では見た目、ファッション性の為に色をつけていますが、元々、革を染めるのは変色防止という実用性が目的といわれています。革を利用してきた長い歴史の中で、さまざまな染料や染色法が考え出され開発されてきました。古くは植物や果実などを利用していたようですが、合成染料の出現とともに多様な色調の染色が行われるようになりました。
現在の染色方法は、大きく分けて「染料染め」と「顔料染め」の2種類があります。

わかりやすくいうと 「染料染め」 は水溶性染料、 「顔料染め」は 水に溶けない顔料 を使っているということです。

革の質感が生きる染料染め

染料染めは、タイコと呼ばれる丸くて大きなドラムに革、水、水溶性染料などを入れて回転させ、時間をかけて染める方法です。
天然皮革には生きていた時の傷やシワ、血筋のあとなどがついています。染料染めはこれらがそのまま残り、革本来の表情を味わえる自然な仕上がりになります。一方で、水分に弱く、色落ちしやすいという特性もあります。水分による退色や、衣服への色移りが生じる場合があるので、濃い色の皮革製品を扱う際は薄い色の衣服は避けた方が良いでしょう。

目々澤鞄の人気革製ブランドバッグで染料そめのものをご紹介します。

ファービス(Farvis) アレグロ(ALLEGRO) ブラフポップ(Bluffpop) クロスロード(CROSSROAD) P.I.D.(アルビダ・ラシオ・ヴァスト)
LUGARD(如浄) ラガード(LUGARD)それ以外は染料と顔料を併用 

ハミルトン(HAMILTON)、ブレーザークラブ(BLAZER CLUB)の黒以外、だだし22093オイルヌメは黒も染料

Dakota 後述例外商品(色限定)以外はすべて染料、モデルノ、デイジーのオークベージュのみ染料のあとに顔料使用

汚れや傷に強い顔料染め

また、顔料染めは、非水溶性の顔料で革の表面を覆うように着色する方法です。革をコーティングすることで革本来の味わいは感じにくくなりますが、天然皮革特有の傷やシワなどをカバーでき、時間が経っても新品のような色味を楽しめます。水や汚れに強く、色落ちもほとんどないのでお手入れしやすいのも特長で、現在は多くの皮革製品に使用されています。

つづいて 顔料染めの鞄ブランドをご紹介します。 

ブレーザークラブ(BLAZER CLUB)の黒のみ、Dakotaダコタのモデルノ、デイジーのオークベージュのみ

普通は一見しただけでは、染料染と顔料染の見分けは難しく

顔料は表面にのみに塗り付けているので、中は染まっていない。 染料は表面も中も染まっているのが見分ける方法ですが、製品になっているとお客様はわかりませんよね。どうしても知りたいという場合は、お気軽にお問い合わせください。