象革やワニ革の財布小物って販売して大丈夫?
2021.10.27
象革(エレファントレザー)、ワニ革(クロコダイルレザー)のような絶滅の恐れのある希少性の高い生き物は“ワシントン条約”により、厳しい輸出入制限がかけられています。ですが、一部地域においてその厳しい制限をクリアしたものは輸出が許されているため、象革やトカゲ革のバッグ・財布の革製品として販売することができるのです。
ワシントン条約とは
ワシントン条約:(CITES(サイテス))とは、絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約のことをいいます。アメリカのワシントンで1973年3月3日に採択され、1975年に発効しました。当時この条約に署名した国は80カ国でしたが、加盟国は増え続け、現在は180カ国以上の国々が加盟しています。(日本は1980年にこの条約を批准しました。)
野生動植物の国際取引の規制を輸出国と輸入国とが協力して実施することにより(自然のかけがえのない一部をなす野生動植物の一定の種が過度に国際取引に利用されることのないよう)、絶滅のおそれのある野生動植物の保護をはかることを目的としています。
ワシントン条約の目的
この条約は単純に取引の全面禁止を目指すものではありません。取引の規制を通じて野生生物種を絶滅から守ることと同時に、その持続可能な利用をも大事な理念としています。野生生物はその国や地域の人々の大切な資源であり、利用する権利のある財産でもあるからです。
そのため、保護措置が有効に機能し、個体数が回復したと判断された種については、締約国会議で取引規制のレベルを下げたり、規制対象から除外する決定が行われることもあります。
3段階に分けられた輸出入制限
ワシントン条約では、国際取引の対象となる動植物を“付属書”に掲載しています。
この付属書に掲載されている動物はおよそ5,800種、植物はおよそ30,000種。取引と生息状況によって付属書にはⅠ~Ⅲの三つのレベルが設けられており、それぞれに規制内容が定められています。
付属書Ⅰの掲載種は、すでに絶滅の恐れがあり“取引禁止”という一番厳しい規制の対象となります。(全掲載種のわずか3%にすぎません)
その他の付属書Ⅱ・Ⅲの掲載種については、生息国の政府が“取引が持続可能であること”を確認することを条件に、許可書申請などの必要な手続きを踏むことで取引が可能となります。
冒頭で、厳しい制限のもと輸出が許可されたものだけが販売することができると言いましたが、言い換えれば付属書Ⅱ・Ⅲの掲載種だった為、輸出することできたということになります。
エレファントレザー(象革)の国際取引について
1970年代から80年代にかけて東アフリカを中心に象牙を目的としたゾウのの密猟が多発していました。こうした状況を受け、東アフリカ諸国はアフリカ全土のアフリカゾウを付属書ⅡからⅠに格上げし、商業取引を全面禁止するよう求め、1989年の第7回ワシントン条約締約国会議にてこれが正式決定されました。
ですが、密猟がそれほど行われていなかったアフリカ南部の国々では、個体数の増加による農業への被害や、人との遭遇事故が発生。さらには象の国際取引で得ていた収入減を失い経済的な打撃を受けることとなり、事態を重く見たアフリカ南部の国々は、以前のようにゾウの国際取引が行えるよう付属書Ⅱへの降格を求めました。
すると、解決策を見出すために、象牙取引に賛否の両論を持つゾウの生息国の代表が集まって話し合う“アフリカゾウ生息国対話会議”が開かれ、この会議の結果を受けて、1997年の第10回ワシントン条約締約国会議にて附属書IIへの降格が正式決定されたのです。
新たに様々な条件や安全措置が設けられましたが、これにて無事、アフリカ南部の国々での国際取引が開始されることとなりました。
(2020年8月28日時点では、南アフリカ、ボツワナ、ジンバブエ、ナミビアの4カ国がアフリカ象を付属書Ⅱに登録しており、制限の元、輸出が許されています。)
ジンバブエの例)ジンバブエ国立公園においては、増えすぎた象は生体保護のために捕獲し、主に素材として用いられています。また、収益の一部はアフリカ象を含む野生生物の保護に役立てられています。
いかがでしたか?ワシントン条約違反にならない付属書Ⅱ、Ⅲの存在があったなんて驚きでしたね。
目々澤鞄では、そんな希少価値の高いエレファントレザーやクロコダイルレザーを使った財布や名刺入れをご用意しております。
・日本製 象革長財布
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日本製 クロコダイル名刺入れ
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【注意してください】猛暑×汗 による革製品の色落ち。
2021.04.23
毎年ゴールデンウィークを過ぎたあたりから夏日が本格化し、上着を羽織ることなくバッグを持つことが増えてきますよね。すると増えてくる悩みが、“汗ばんだ服とバッグが擦れていつの間にか色落ちしてしまった。”というもの。年々、ビジネスバッグもリュック派が増えていますが、夏場はどうしても肩から背中にかけての汗と摩擦が気になりますよね。。。
後悔先に立たず…今年こそは原因と対策を理解して、お気に入りのバッグと服を守りましょう!
色落ち、色移りしてしまう原因
革製品が色落ち、色移りしてしまう大きな原因は湿度と摩擦です。そのため、身に着けている服、革製品のどちらか片方が濡れていると少し摩擦がかかっただけでも色落ち・色移りが起きてしまいます。
革は染料、顔料といった薬品で染色しており、染料自体が水に溶けやすいため、濡れたり、摩擦が起きると色落ち、色移りしてしまうのです。夏場や梅雨のシーズンは湿度が高いため革の色が落ちやすい上、汗が革に染み込んで蒸れるため、革と服の摩擦も起こりやすくなります。
(色が落ちないように加工することもできますが、革そのものの風合いや色を生かし、経年変化(エイジング)を楽しめる革に仕上げるために、あえて加工を抑えた製品もあります。)
色落ちを防ぐ方法
悲しいことに革の色落ちを“完全に防ぐ”ことはできません。革の染色は低温で行う為、もともと色が定着しにくい上、革を柔らかくする為に使用する加脂剤には革と染料の結合を弱める作用があるためです。低温染色も加脂剤も革を上質に保つためには欠かせない工程です。
以上を理解したうえで、思いがけない色落ち・色移りが起きないよう、メンテナンス、対策していきましょう。
・日ごろから防水スプレー(フッ素系のもの)を吹きかけておく。
(【お手入れの基本】革製品への防水スプレーの選び方と使い方を合わせてご覧ください。)
・高温多湿になる場所に長い時間放置しない。(車の中など)
・バッグの持ち手など、特に色移りが気になる場所にはスカーフを巻く。
・雨予報の日はなるべく使用しない。どうしても使用する場合は折りたたみ傘、レインカバーを併用する。
いかがでしたか?色落ち・色移りの完全防止策はありませんが、対策を知れたことで少し安心感が持てたのではないでしょうか。夏は水分補給と防水対策(革製品)を忘れずに、おしゃれを楽しみましょう!
【増えています】革製品へのアルコール除菌液付着問題。
2021.04.14
コロナ禍の生活において、アルコールスプレーやアルコールジェルは私たちの必需品となりました。そこで最近増えつつあるのが、“誤ってアルコール消毒液を革製品、合皮製品に付着させてしまい、シミができた・色落ちしてしまった”というもの。
・店舗入り口に置いてあるハンドスプレーの液が撥ねてバッグに付着した。
・除菌してすぐ、濡れた手で革財布やレザースマホケースを触ってしまった。
・アルコールスプレーで拭いた机に、乾かぬうちにバッグなどを置いてしまった。
・バッグの中で除菌液が漏れて(こぼして)しまった。
・掃除、除菌しようと思い、直接アルコールを吹きかけたら変色してしまった。
上記のように、色落ち・シミ・変色を作ってしまうリスクは日常にあふれています。
革の種類・加工によってシミのでき方は様々
社内にある素材違い・加工違いの革にアルコール除菌液を塗布し、どうなるのか実験してみたところ、シミが大きく目立っていたのは、ナチュラルな風合いを生かした革でした。逆に、あまり変化が見られなかったのは表面を艶っと加工しているタイプの革です。
ですが、革製品に使われている薬品の種類、染料、加工の仕方によってシミのでき方、色落ち具合は変わってきます。この実験だけで表面を加工している革が安心だとも言い切れませんので、今後も細心の注意を払って革製品をお使い下さい。
また、革製品やその他製品を購入した際に同梱されているデメリットカードの存在をご存知でしょうか?デメリットカードとはその商品における取り扱い注意点などが記載されたものです。先述したリスクを回避するほか、デメリットカードに記載された内容をしっかりと読み、対処することも重要です。
≫≫普段のお手入れや保管の仕方についても合わせてご覧ください。
アルコール成分によって色落ち・シミができてしまったら
革はとても繊細ですので、ご自身での修復作業はせずに、専門の補修業者へ依頼してください。
合皮素材の正しいお手入れ方法と保管方法
2021.03.10
黒地のバッグを身に着けてたら、日焼け止めが付いて白くなっちゃった!なんてことございませんか?
実は先日、お客様から合皮素材(合成皮革)のバッグに付いた汚れの落とし方についてのお問い合わせがございました。
業者に依頼しなくても、自宅で簡単にできるお手入れ方法と保管方法をご紹介しますので、是非参考にしてみてください!
合成皮革
合成皮革(ごうせいひかく)=合皮とは、天然素材の布地の上に、合成樹脂を塗布し、表面層を天然の革に似せた人工素材のこと。
合成樹脂=ポリ塩化ビニル(PVC)やポリウレタン樹脂(PU)
これらの合成樹脂を表面に塗り、型押しすることで、見た目や触感を天然の皮革に近づけているのです。
合皮についた汚れの落とし方と注意点
◆おしゃれ着用の中性洗剤を使用する場合は、ぬるま湯で薄めた洗剤水(※)を作ります。布を濡らし、液だれしない程度に堅く絞って、合皮の素材全体を優しく擦ります。ピンポイントに汚れが気になる場合は、とんとんと叩くようにして汚れを落としましょう。最後は水拭きと乾拭きを行い、洗剤の残りが付着していないか、乾いているどうかを確認したうえで保管してください。(中性洗剤以外の洗剤を使用すると、合皮の色落ちや、合皮素材自体に傷がついたり変質して傷めてしまう可能性が有りますのでご注意ください。)汚れが付着したままになっていたり、きちんと乾燥していないと、かえって劣化やカビの原因となってしまいます。
◆重曹を使用する場合は、重曹と水で重曹水(※)を作り、メラミンスポンジなどを使って、合皮の素材全体をしっかりと優しく擦りましょう。最後は水拭きと乾拭きを行い、重曹の残りが付着していないか、乾いているかどうかを確認したうえで保管してください。
※薄めた中性洗剤の作り方⇒30度~40度のぬるま湯1Lに対して30mlの洗剤を入れてゆっくりかき混ぜる。(念のため、使用する中性洗剤の取り扱い説明書などをよくお読みください。また、初めてお手入れされる場合は前述した分量より少ない量の洗剤でお試しされることをお勧めします。)
※重曹水の作り方⇒水100mlに対して小さじ1(5g)の重曹を入れてゆっくりかき混ぜる。(初めてお手入れされる場合は、バッグの内側の目立たないところで試し、問題がないか確かめるようにしてください。)
合皮に汚れをつきにくくするには
合皮専用の艶出し用ワックスや保護クリームを使うと、汚れやほこりの付着を事前に防ぐことができます。(※合皮専用クリーナーやワックスなどを使用する場合は取扱説明書をよくお読みください。)
合皮バッグの保管方法
合成皮革素材の寿命は約3年と言われています。そのため大切に使っていても表面がボロボロと剥がれてきたり割れが生じてきます。寿命による劣化は致し方ないですが、正しく保管して使用による劣化を最小限に抑えましょう。
◆通気性のいい場所での保管がマスト。合皮は高温多湿に弱いため、クローゼットではなく風通しの良い場所か空調のある部屋で保管して下さい。それが難しい場合は定期的に日陰干しするか、クローゼット内に除湿剤を置くなどして対応しましょう。
また、バッグの中にはお菓子などに入っている小さなシリカゲルや、丸めた新聞紙をタオルなどで覆ったものを入れておくと湿気対策と型崩れ防止が同時にできるのでお勧めです。
◆異素材のものと密着させない。素材によっては色移りの原因となります。どうしても密着を避けられない場合は、100円均一などでも手に入る不織布の袋などに入れ、接触を避けて保管しましょう。
合皮のお手入れと保管方法、いかがでしたか?
今まではあきらめていた汚れも自宅にあるもので対応できるので、心とお財布に少しだけゆとりが生まれましたよね!保管方法も簡単に実行できるものばかりなので是非試してみてください!
>>合皮を使用した女性におすすめバッグ<< |
>>合皮を使用した男性におすすめバッグ<< |
皮革製バッグや革製品のメンテナンス
2021.03.03
長く使えるお手入れ術
レザーアイテムをお手入れって難しそうだし面倒かも…。そんなイメージをお持ちではありませんか?実は、普段のお手入れは乾拭きとブラッシングで十分なんです。乾いた柔らかい布で軽く拭いたり、馬毛ブラシでブラッシングをすることで乾燥の原因となる埃が落ち、革のもつ油分が表面に出てくることで美しいツヤが生まれます。ただし、スエードなどの起毛革は乾拭きできない素材なので、専用のブラシでブラッシングしてお手入れしてください。
汚れてしまったら…
汚れは時間が経つと取れにくくなるので、もし汚れてしまったら早めにケアをしましょう。まず柔らかい布で乾拭きしてみてください。乾拭きで落ちない場合は、布をぬるま湯で濡らして固く絞ってから拭き、もう一度乾いた布で拭きます。それでも落ちない場合は、革製品専用のクリーナーを布につけて優しく拭き、汚れを落とします。革製品専用クリーナーは汚れを落とすだけでなく、革のツヤ出しや保護効果があるものもあります。ただし塗りすぎるとシミの原因になる場合があるので、目立ちにくい部分で試してから使用するようにしましょう。スエードなどの起毛革には使用できないクリーナーもあるので、素材と使用方法に注意してください。
定期的なメンテナンス
大切な革製品をいつまでも綺麗に使うために、1~2ヶ月に1度はメンテナンスをしましょう。普段のお手入れと同様に乾拭きやブラッシングで埃を落としたら、革専用のクリームで革に潤いと栄養を与えます。クリームを柔らかい布につけて全体に薄くのばしていきます。ゴシゴシと力を入れてこすると、革が傷んでしまうので優しく塗ってください。塗り終わったら、余分なクリームが残らないように全体を乾拭きしてください。(クリームをつけることで多少の水分を防ぐ効果があります。)
クリームでのお手入れの後は、革製品用の防水スプレーを全体にまんべんなく振りかけて撥水・防水処理をしましょう。かけすぎるとシミになる場合があるので、目立ちにくい部分で試してから使用してください。
目々澤鞄でも皮革製のバッグ・財布などを豊富にお取り扱いしております。
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象革(エレファントレザー)の財布を使って幸せを呼び込もう
2021.02.05
2021年春、お財布の新調を検討されている方が多いのではないでしょうか?
立春を迎えた日からひな祭りの3月3日までに購入した財布を“春財布”と呼び、この時期に財布を買い替えると縁起が良いと昔から言われているのです。
そこで今回は、幸運をもたらすとされている“エレファントレザー”の財布をご紹介させていただきます。
“エレファントレザー”と聞いてワシントン条約を思い浮かべた方、詳しくは象革やワニ革の財布小物って販売して大丈夫?をご覧ください。
エレファントレザーの特徴
・摩擦に強く耐久性に優れている
・型押しでは表現できない本革ならではの毛穴やシワ、擦れなどが見られ、一つとして同じものがない
・草原を駆け回るワイルドなイメージと違い、起毛が柔らかくしっとりとしていて手触りがいい
・マットな質感なので落ち着いた雰囲気がある
・比較的手入れが簡単
・使いうほどに味わい深い表情に変化する“経年変化”を楽しめる
・希少価値が高いため高級である
なぜ象革は開運・幸運と呼ばれるのか
象は古くから世界的に幸運の神様や幸せの象徴とされてきました。
例えば、タイでは勇気と誇りの象徴とされています。かつて他国との戦争時、王は象に乗って戦いに挑んだそうです。そのため、象は“王を守り先陣を切って戦う”というイメージからそう呼ばれるようになりました。
インドではヒンドゥー教の神様、ガネーシャとして奉られています。障害を取り払い財産をもたらすとして事業開始と商業の神・学問の神とされています。
西洋では幸せの証とされ、古来よりヨーロッパの王侯貴族の気高さの象徴ともされ、持つ者を幸福へと導くと言われていました。 また、エレファントレザーの財布は風水的にみると、心の安定や後ろ盾の獲得、子孫繁栄などがあるようです。
幸せとの結びつきの深さを感じますね。象が世界的に愛される理由が分かります。
“春財布”のうちにお買い替えを検討されている方、象革財布を選んでみてはいかがでしょうか?
バリスタ―ナイロンと普通のナイロンの違いはなんですか?
2021.01.27
バリスタ―ナイロンとは、66ナイロン強力糸を原料に作られた国内生地として最強クラスの強度を持つナイロン素材のことを指します。 (バリスタ―ナイロンは一般的にはバリスティックナイロンの名称でも知られています。)
それに対し普通のナイロンはバリスタ―ナイロンよりも薄くて軽い合成繊維からできた素材のことを指します。
最高クラスの強度を持つバリスタ―ナイロン
バリスタ―ナイロンの生地の元となる糸は、エアバッグやアメリカ軍の防弾ベストにも使用されていた66ナイロン強力糸を使用しています。糸の太さ(質量)を示すデニール数は2520D(デニール)という数値を誇ります。
※デニール(D)とは、生地の密度、繊度、糸・繊維の太さの単位のことであり、前につく数値は「9000メートルの糸の質量」をグラム単位で表したものになります。
このデニール数値が低いナイロンは、弱く、軽く、薄いものとなり、数値が大きければ、強く、重く、厚いものとなります。
(例えば9000メートルの糸が100グラムの場合、100Dとなります。)
では、一般的なナイロンは何D(デニール)かというと、薄いもので210D、通常で420D、厚いもので1000D程度になります。そのため、2520Dは通常のナイロンと比べ6倍と、圧倒的な強度を持っているのです。
因みに、海外生地メーカーのバリスティックナイロンと呼ばれるものはおよそ1680~2100Dで、通常のナイロンと比べて4~5倍の強度を持ちますが、それらの数値を超えたバリスタ―ナイロンは世界的に見ても非常に高い強度を持った素材であるということが分かります。
バリスタ―ナイロンの特徴
バリスタ―ナイロンの大きな特徴は、デニール値から見てもわかるように“耐久性”です。
熱や摩擦、切り裂きに強く防水性も高いため、アウトドア製品にも取り入れられています。見た目は生地が厚く目が粗いため、重厚感と無骨な男らしい雰囲気を醸し出してくれます。
強みは、強度だけじゃない
この強度の高いバリスタ―ナイロンは国内で製造されています。糸を生地にしていく過程のナイロンの打ち込み密度、精度が高いため、生地自体にハリとコシが生まれ、鞄になったときに自立性が高く仕上がります。また、同時に高級感も生まれます。
そして、使い込むほどに少しずつ柔らかくなり、使い手に馴染んでいきます。ナイロンには珍しい“経年変化”をする素材なのです。
バリスタ―ナイロンのお手入れ方法
使用しているうちに汚れが付いてしまった場合は、固く絞った濡れ布巾で汚れた箇所をふき取り、風通しの良い日陰に干しておきましょう。(水気がちゃんと切れていないとかえってシミになることがありますのでご注意下さい。)それでも落とせない場合は、バリスタ―ナイロン専用のスポットクリーナーを使って対処しましょう。
通常のナイロンにはない経年変化が楽しめるなんて、本革バッグの様ですね!