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カテゴリー: バッグ製品の表記・規制

鞄に関する法律2ー素材の表示ー

2015.09.29

◆素材の表示について

消費者の利益を保護するため「家庭用品品質表示法」により素材名および表記方法は、製造業者や、私たち販売業者が法令を遵守する義務があります。

「家庭用品品質表示法」で指定されている鞄に関して素材の表記する事項は、①皮革の種類と②手入れ方法と保存方法です。

①皮革の種類
表示法の指定用語は牛革、馬革、豚革、羊革、やぎ革。

牛革
→取っ手その他の付属品が取り付けられていない状態における外面の面積(たれで被覆される部分を除く)の60%以上が表皮付きの牛革のもの

馬革、豚革、羊革、やぎ革、牛革・馬革混用、牛革・豚革混用、馬革・豚革混用
→外面の面積の60%以上が表皮付きのそれぞれの革を使っているときいずれかを表記する

②手入れ方法と保存方法
・素材に合ったクリーナーや中性洗剤、クリームなどで手入れをする旨。
・濡れたときは、陰干しで乾かす旨。
・湿度の高い場所での保存は避ける旨。

次に合成皮革と人工皮革についてです。素材の表示としては表示法の指定用語には含まれませんが、消費者の誤認がないように業界では以下※1を「標準指定用語」としています。
その他の特殊な素材については革を粉砕して樹脂などに混ぜてシート状にした再生革、合成皮革を「標準指定用語」とし、2つのうちどちらかを表記します。

※1
・合成皮革
(ポリウレタン合成皮革、塩化ビニール、人工皮革をまとめて)
・人工皮革
(人工皮革のみ)

 

◆注意すべき表記

1、防水・撥水加工
防水加工は、生地の裏側まで水を通さなくする加工です。水漏れや浸透を完全に防ぎ、強い雨でも水を通さないのが特徴です。隙間がない分、空気や水蒸気を通さないので蒸れやすいという弱点はあります。

撥水加工は、生地の表面もしくは生地を構成する糸に撥水コーティングを行うことで水を弾きやすくする加工です。コーティングしても布地のすきまは塞がれないので、空気や蒸気は布の外に排出され蒸れにくい特徴があります。

2、抗菌防臭加工
悪臭のもととなる細菌の増殖を抑え、臭いの発生などを防ぐことを目的とした加工です。

3、防汚加工
繊維にしみや汚れを付きにくくしたり、付いた汚れを洗濯で落ちやすくしたりした加工のこといいます。

上記3つは代表的な加工で、特に防水・撥水加工は間違えやすいので注意が必要です。

 

むずかしく書いてしまいましたが、毎日どのように画像や文章を表示したらよいか、お客様からご要望や問い合わせがあれば、すぐにページの修正をするように心がけています。

鞄に関する法律1ー原産国の表示ー

2015.09.26

◆原産国の表示について

原産国の表示を義務付ける法的な規制はありませんが、消費者に誤認を与えるような不当な表示の禁止は法律で規定されており、ユーザー様は表示による誘引から保護するようにされています。

しかし、近年では生産工程の種類がふえ、多国籍化が増えていること、商品本体やタグ・シールに外国語が使われている事が多く、消費者に誤認を与える恐れがあります。

また、原産国とは商品の内容に実質的な変更をもたらす行為が行われた国の事を指すため、簡単な部品の組み立てをする事は含まれていません。別国で加工された場合は、欄外もしくはタグ等に宣伝として表示されています。

<実質的変更以前の資材>
①素材:皮革、合成皮革、布帛
②部材:裁断後の素材、スキ加工、のり付け・へり返し・ネン引き、装飾加工を施した素材、編みたて・成型された部材

<原産国>
③加工:縫製、組み立て

<実質的変更行為に含まず>
④追加的加工:加工済みの取っ手やショルダーの取り付け、ネーム縫い付け、ブランド金具の取り付けや素押し、箔押し、後プリント加工、財布の表と裏の合わせなど
⑤仕上げ:検品、付属品の添付
⑥パッケージ:袋・箱詰め、バーコードの貼り付け、値札・ブランドタグ取り付け
これらは原産国表示の欄外やタグ、ラベル等に任意で表示する

20170927-1

このような仕組みがあるため、どのような国がどの部分で関わっているのか表示をしっかり見て判断する必要があります。