
「皮」から「革」へ
2015.07.25
皮を有効に活用する「なめし」
動物の皮は、そのままにしておくと腐敗したり硬くなったりして使えなくなります。そういった問題を解消するために発達したのが、「なめし」です。柔らかく長持ちする革を作るため、動物の油脂を塗ったり、植物の汁に付けたり、煙で燻すなど、古くから様々ななめしの技術が考えられてきました。肉は食料、皮も無駄にせず有効活用したというわけですね。古代エジプトでは既になめしが行われていたとされています。
現在では主に、伝統的な植物由来の「タンニンなめし」、大量生産可能な鉱物性の「クロームなめし」、両者の特長を生かした「混合なめし」が使われます。
ナチュラルな仕上がりのタンニンなめし
タンニンなめしとは、チェスナット(栗)やミモザなどの樹皮から抽出したタンニン(渋)を利用してなめす方法です。仕上がりは自然な風合いで、張りのある丈夫で硬めの革になります。使い込むほどに肌に馴染み色合いも変化していきますが、熱や水分に弱いという特徴もあります。タンニンなめしの代表的な革として、コードバンやヌメ革などが挙げられます。
型崩れしにくいクロームなめし
クロームなめしは、クローム化合物を利用してなめす方法です。出来上がった革は柔らかくしなやかなため、型崩れしにくいという特長があります。またタンニンなめしに比べて傷や熱に強いですが、長く使っても色合いや質感の変化はほとんどなく、使い込んで表情の変化を楽しむという点では物足りないかもしれません。
バランスの良い混合なめし
混合なめしは、タンニンとクロームを混合したなめし剤でなめす方法です。それぞれの特長を生かした仕上がりで、ソフトで使いやすく、耐久性に優れています。またゆっくりと時間をかけた経年変化を楽しむこともできます。現在、市場に出回っている革の多くは、混合なめしの革です。
明治維新と一緒に生まれた日本のカバン
2015.03.20
現在の鞄のプロトタイプ “物を入れて運ぶもの=鞄” と定めると、その歴史は人類史と同じくらい長くなってしまいます。江戸時代までの日本で、鞄の役割を果たしていたものとしては、医者が薬の持ち運びに使っていた薬籠(やくろう)、武将の鎧や兜を入れた鎧櫃(よろいびつ)、旅行の荷物入れに用いられた行李(こうり)などが挙げられます。 現在の鞄の原型となるものは18世紀のヨーロッパで誕生したといわれています。その後、鞄の製作は徐々に盛んになり、19世紀半ばには王室や貴族お抱えの鞄職人たちが次々と独立をしたそうです。
日本での最初の鞄
19世紀半ばは、日本では幕末~明治維新にあたります。文明開化によと外国の文化が一斉に入ってきた時期で、西洋の鞄もそのひとつでした。 日本初の鞄については諸説あり、一説では、大阪の商人がフランスから持ち帰った鞄を参考にして作ったものだとされています。また、ある馬具職人が外国人から鞄の修理を依頼され、後にそれを真似て作ったのが最初、という説もあります。
日本のカバンの原型ともいわれる 柳行李を写真でご紹介します。

かばんの街・兵庫県豊岡市 エンドー鞄所蔵
「カバン」の故郷はオランダ?
鞄の製作は次第に本格化し、明治20年頃には日本にも鞄の専門店が登場しました。鞄の種類も、手提げ丸型鞄や学生鞄、抱鞄など、用途やデザインによってどんどん細分化されていきました。 また、オランダ語のkabas(カバス)が語源とされる「カバン」という名前も、「鞄」という文字も、明治時代中期頃から一般化したといわれています。ただ、カバンの語源に関しては中国語に由来するという説などさまざまあります。
「カバン」の歴史をもっと知りたいなら資料館へ
袋物参考館に行ってみよう! 世界各国でカバンに何を入れて人は使ってきたのか。 目々澤鞄も現在も取引のある プリンセストラヤ内にそれはあります。 また東京都内に エース世界のカバン館もあります。
鞄のルーツ 柳行李(やなぎごおり)
2012.02.09








